東京大学の日本史の傾向と難易度
東大日本史は基本的に大問4問で構成されており、古代、中世、近世、近代からそれぞれ一問ずつ出ます。
例外として、2002年度第2問のように設問の統合・融合により3題の形式をとることもありました。
特徴としては、与えられた文章や表などの資料を自力で分析し、抽象化して表現する力が求められます。
つまり、知識だけで解答することは不可能で、問題文との対話で解答をするという、研究者としての視点を持つことが必要です。
さらに、その資料が古文で書かれていることは少なく、多くは現代文で口語的に書かれていることも特徴です。
つまり資料の読解力が求められているわけではないのです。
いかに論理的に分析して抽象化するかが問われます。
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東京大学の日本史の内容の特徴
東京大学の日本史の問題に実際に触れてみればわかるように、研究の進んでいる分野からの出題が非常に多いです。
具体的に言うと、大問1の古代の分野では外交と律令との関係が多く出題されています。
ですから、その問題がどんな解答を要求しているかを見て取ることが論述への第一歩であり、そのためには、経済史や社会史といったジャンルを意識して問題の本質を見極める力を付けるといったような、戦略的な準備が不可欠です。
加えて、一つの事象そのものに注目するだけでなく、長いスパンでその出来事を位置づけ、解釈する技能が求められています。
それはまさに、歴史研究と向き合う上で必要な態度でもあります。
たとえば、税制の変革についてならば、誰が何年に施行したかやその内容についてまでを押さえていれば解けるのがセンター日本史だとすれば、その出来事が社会に及ぼした影響までを述べさせるのが東大日本史と言えます。
そして東大日本史の大きな特徴というのは、個性のある回答が求められると言うことです。
これは他の人と違った解答を求められると言うことでは決してありません。
東大日本史は、受験者が勉強した日本史の基礎知識をもち、その場で初めて出会った問題と対峙します。
その中で自分の基礎知識をアレンジし、求められた回答の方向性に合わせて論理を構成していくと言うことです。
つまり、解答には柔軟な思考が必要だと言うことです。
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東京大学の日本史の難易度
昔から、東大日本史は「日本史が分からなくても点数が取れる」と言う人がいます。
結論から言えばこれは完全な間違いなのですが、確かに東大日本史の形式が、そのような錯覚を与える性格を持っていることは確かです。
その原因は、東大日本史の問題が、まさしく国語の出題のように、与えられた文章を読んで、その意味するところを説明するよう求めてくるということにあります。
中にはまるで常識問題のような問いが立てられている場合もあり、これが本当に日本史の問題なのかと思案することもあるほどです。
そして、実際ある程度の国語力のある人は、日本史(正しくは高校日本史)の知識がほとんどなかったとしても、「何となく」答えられてしまうことでしょう。
しかしながら、そのようにして仮に解答欄を全て埋めたとしても、その答案に点数がつくことはありません。
東大日本史の採点はシビアです。
採点者は解答者の日本史に対する理解度を、主に2つの面から見ています。
1つめは、知っておくべき内容についてきちんと理解しているかということ。
2つめは、歴史に対するセンス、すなわち史料を前にして働かせる思考力が備わっているかということです。
これらを踏まえて、ここからは東大日本史対策に必要な勉強方法を紹介します。
対策&勉強法①教科書を読み込んで基礎力を定着させる
東大日本史に対応する実力を身に付けるために必要なことは何か。
それは第一には、当たり前のこととも言えますが、文化史など微細な知識事項も含めて、まず用語を漏れなく完璧に覚えることです。
なぜなら、歴史科目の用語は英単語と同じであり、英単語を知らなければ英作文が出来ないように、歴史の用語を知らなければ、論述には何も書くことが出来ないからです。
なお、教科書にある以上のことを、苦労して覚える必要は決してありません。
私大の入試のための受験勉強は、いかに知識を詰め込むかということとイコールですが、東大入試はそれとは正反対です。
必要な知識量は教科書の範囲内を決して超えません。
使う教科書は何でも良いですが、東大の日本史には山川出版社の「詳説日本史B」が望ましいです。
その理由は、この教科書の筆者が東大の日本史の出題者でもあるということです。
過去問でも教科書の記載がそのまま解答になる場合もありました。
この教科書を読むことが基礎力の定着につながると言えます。
そして、教科書を中心に据えた学習を進める上で意識すべきことは、教科書に書かれている内容を、自分の言葉で説明できるようにするということです。
国立大の受験生は、センター日本史を解くために、教科書レベルの知識事項は完璧に押さえてきているはずなので、東大入試の問題を解くにはあと一歩です。
つまり、歴史を単なる用語のツギハギからなる無機的なものとしてではなく、生きた文脈として捉えなければなりません。
それこそが、論述問題に対応する力となるのであり、教科書の内容を自分の言葉で説明できるようになるということは、そのために不可欠な技能なのです。
基礎力の重要性を確認したところで、続いては具体的な論述対策に移ります。
対策&勉強法②論述の力をつける
教科書を読み込んで基礎力をつけると同時に、東大日本史を乗り越える上で必ず行わなければならないことが、論述力の強化です。
先ほど歴史の科目を語学になぞらえましたが、ここでもその比喩を使うこととします。
英語の勉強で単語と並んで重要な知識と言えば文法です。
では歴史で言うところの文法とは何か。
それはさらに喩えて言えば、歴史についての記述に流れる底流のようなものです。
論述に取り掛かる上で、多くの模範解答を目にすることになりますが、それらを読み込む中で自然と身につく展開のパターンや言い回し、暗黙のルールと言ってもよいでしょう。
いくら単語を知っていても、文法が分からなければ何も表現できないように、用語を活かす文章の書き方が分からなければ、論述問題には点がつきません。
言い換えると、暗記が得意であればセンター日本史で100点を取ることは簡単ですが、東大日本史を解くには、それだけでは駄目だということです。
文系の受験生の中では、日本史と並行して世界史を履修している人が多いと思いますが、ここで歴史記述ということを意識するために、世界史と日本史を対比して考えることはとても有効であると言えます。
たとえば、農耕技術の改良に伴う余剰作物の発生が貨幣経済の発達を生み、それによって流通が活性化し都市が繁栄するという流れは、西欧史の中世において見られますが、それと同じことが日本史でも近世に起こっているのだという、直感的理解は働くでしょうか。
繰り返しますが、東大日本史は「覚えていて当然」であり、「考えること」そして「主体的に問題を解決すること」を求める試験です。
そのために必要な力は、多くの問題と向き合い、教科書や資料集、参考書を駆使して解答を作り上げていく中で、体得されるセンスであるとも言えます。
そして最後に、何よりも大事なことは、ビビらずに東大日本史と対峙することです。
挑戦することで学力は向上します。
逆に行動しなければ合格にはつながりません。
自分の頭で試行錯誤して成長しましょう。
東大の日本史は論理的でないと点数はもらえません。
その上で、自分一人で行うのは限界があるので、力量のある誰かに添削してもらうのがベストです。
誰かに添削してもらう時に大切なことは、その人一人だけに師事することです。
その人の論理的構成を十分に習得しましょう。
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